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教えて茶道


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私の配信した「教えて茶道」
1よりを、載せていただきました。
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「教えて茶道」
 
基本

<座り方>
正座をする時、男性は握りこぶし2ヶ分膝を開けて女性は1ヶ位開けて座り、足の親指を重ねて座ると、背筋も伸びて、楽に座れます。
<姿勢>
   姿勢ですが、最近見たテレビ番組でダイエットにも効果ありそうな十歳若く見せる姿勢でした。
お茶の稽古では、姿勢を美しくすることが、大切な基本となります。
まず、呼吸をゆっくりと深く行い、おへその下の下腹部に力を入れることがポイントです。
そして、ほかの部分は力を抜き、リラックスして背筋と首筋をきちんと伸ばします。
背中を丸くしていたり、肩を落としたりしている人がいますが、これは下腹部に力が入っておらず、気持ちが定まっていない為です。
座っている時や点前をしている時、美しい姿勢でいれば自然と心が落ち着くものです。
そして、それはあらゆる所作が美しくなる第一歩となります。
茶の点前を見せる、見ていて美しい、美しいものを見ると心が和みます。
そう言う精神で、する、見せると言う気持ちも大切ですから忘れずに。

<おじぎの仕方>
おじぎをする時に注意する事は、座った姿勢を正しくすること、相手を敬う心を忘れない事です。
特別に言葉に出して言わない場合もありますから、心情が伴わないものは、意味がないものになります。前にも言いましたがアイコンタクトは忘れずに。
おじぎの仕方に、真(しん)行(ぎょう)草(そう)あります。
「真」は、主客の総礼、床前軸の拝見時、客がお茶をいただく時にします。
まず、膝上の両手を、膝前から指先から静かにおろして相手を見て、背筋を伸ばしたままで自然に上体を前に曲げ、手が全部畳について、胸と膝との間が、こぶしTヶあく位に下げるが、頭だけがさがることのないよう、手の指はきれいにそろえておきます。
おじぎをする時大切なのは、さげる時より、あげる時です。
       静かにさげた後、急にあげたりせずに、静かに元に戻します。
「行」は、相客の軽い挨拶にします。
指先から静かに下ろして、指の第二関節までが畳につくようにします。
「草」は、会釈とも言いますが、指先が畳につくほどで上体を少しななめに向けるくらいです。

<立ち方>
まず、両手を膝から軽くあてたまま、両足を同時に爪立て、かがとの上に腰をそっとのせます。
        この時腰から上の姿勢は、くずさないようにし、両足のかがとをきちんと揃えます。
もしかがとが開いていると、後ろから裾の乱れが見え、みにくい姿になりますので、くれぐれも注意して下さい。
立ち上がるとき、下座の方の膝を立てるのが原則ですから、右膝を少し立て、そして両手は立ちあがるにつれて両脇へおろし、まっすぐに立ちあがります。
この時右足が、左足より半歩ほど前にあります。
また、男性の場合、両脇へおろした手は、軽く握ります。
       正座が好きな、長く坐れる私でも、しびれは切れます。
そんな時は、お尻を右の方へ左の方へと移動させたり少し浮かしぎみにしたりします。それは、その場の状況をよく見てして下さい。
総礼をしなければならない時に、浮かしていたのでは、慌てますし、失礼です。
今は、小さな正座椅子がありますので、ご利用されるといいでしょう。
しびれが切れて、立てない時は、手で足を揉んだり、足の親指をそり返したりして、元に戻ってから立って下さい。
時間がかかるようなら、足がしびれましたと、素直におっしゃって、待ってもらってもいいでしょう。
できないことをできる振りして、ひっくり返るよりは始めにお断りしておくと、相手にもその気持ちはわかり、誰もとがめたりしません。
しびれは誰にでも起こることです。
体重によって、多少の差はあるかもしれませんが。

<歩き方>
歩く時も背筋を伸ばし、下腹に力を入れ、呼吸を整えるのが基本です。
足はつま先から下ろし、かかとがついたらつま先が上がるように、畳を擦るように歩きます。
畳を擦る音をわざとたてるのは、亭主が茶室の様子を知る手がかりにするためです。
上体を動かさず、指をきちんと伸ばして足の前に軽く添えます。急ぎ足にならずに、自分の呼吸に合わせて進み、目線は足元ではなく、少し先を見ます。
また、畳のへりや拝見の道具を出す付近は踏まないように気をつけます。

<襖の開け閉め>
襖の開け閉めをする時に注意することは、紙の部分に指をかけないように、必ず縁を持って開け閉めすることです。
襖の正面に座り、まず、体の中心より引き手(建て付け、柱のある方)に近い方の手を引き手にかけて襖と柱の間5センチくらい開けます。
その手を下から24、5センチの所の縁にかけて、中心まで開けて、次に反対の手で同じ高さのところで、残りを開けます。
閉めるときは、開ける時の反対ですが、襖の縁を持つ手が違います。
まず、近いほうの手で、逆手に持ち半分(体中央)まで、引き、次に反対の手で縁を持って、その手が柱(建て付け)にあたるくらいまで引きつけ、残りは同じ手を引き手にかけて閉めます。



<お菓子のいただき方>
御菓子を頂いてから、お抹茶を頂きます。
銘銘皿の時は(個別の場合)、懐紙の上に載ったお菓子ごと自分の懐紙の上に置きます。
銘々皿ごと持ち上げていただいてもかまいません。
お茶会でのお菓子の頂き方
お菓子は主菓子とお干菓子が出されます。
次客に「お先に」の挨拶をします。
お菓子鉢を、両手で持って、感謝の意味を込めて軽く頭を下げてから、自分の前に置きます。懐紙を前に置きます。
箸を右手で取って、左手で受けて、右手で箸を持ち、左手は器に添えて一つお菓子を取り、懐紙の上に置きます。
箸の汚れを懐紙の端で清め、箸を元の位置に戻します。
菓子鉢を次客の方へ置きます。
次に、干菓子盆を、同じようにして、自分の前に置きます。
干菓子は二種類あるときは、遠い方から手で、とります。
指の汚れは懐紙の端で清めから、次客の前に置きます。
懐紙を左手で持って、お菓子を楊枝で一口大に切って、頂きます。
じょうよう饅頭、干菓子は手で頂きます。
懐紙を持参していない場合は、その旨云ってもらってください。遠慮なく。
楊枝がない時は、手でちぎって食べてもいいです。
見苦しくないように、召し上がればいいです。
懐紙の上に主菓子を置くと、二、三枚にシミがついてしまいますのでこの頃では硫酸紙が使われます。
懐紙は、男性は大きめのもの女性は小さめのものをを使用します。
季節の花や、模様入り、透かしの入った物などが出まわっています。
お茶の時だけでなく、お料理のとき、お皿においてクッキーなどを置いても変化があって面白いと思います。
お茶の世界に限らず、これはこれにしか使えないとか、こうしなければならないとかと言う固定観念にとらわれずに、色々応用する頭の働かせ方をすれば、二倍の世界が楽しめるのではないでしょうか。



<薄茶のいただき方>
自分の正面に置かれた茶碗を、畳へりうち、先客(右側)との間に置いて「お相伴いたします。」
次に次客(左)側に置いて「お先に」
真ん中に置いて「お手前頂戴いたします。」と挨拶してから、お茶をいただきます。
お茶碗は自分に正面が向くように置いてありますから、右手で取って、左手の平において、感謝の気持ちを込めて、おしいただき、2回手前の方に回して(正面を避けるため)いただきます。
何口で召し上がって頂いてもいいです。熱い時もありますし、ぬるい時もありますから。
最後は、お茶をスーという音を立てて、吸い切ります。
その場所を右手親指と人差指で、左から右へ拭き、懐紙で指を清めます。
2回向こうに回して正面が自分に向くように下へ置きます。
それから、お茶碗を拝見します。
お茶碗を畳へり外に置いて、全体を見てから、手にとって拝見します。
肘は膝につけて決して高く持ち上げない事。拝見が終われば2回手前に回して、(正面が相手の方に向くように)畳外へ返して置きます。
これだけ覚えれば、皆さんはりっぱなお茶人さんです。
これらの動作を忘れても、粗相のないように落ちついて、ゆったりとした気持ちでしてくだされば大丈夫です。
どんどん、お茶をいただきましょう。人の動作を見れば、どのようにすればいいかが、よくわかり勉強になります。場慣れがポイントです。

 
季節点前




<初釜>
新春を祝って正月はじめてかける釜。また稽古始めとも、点初とも いいます。
初釜の時に使われる物として、結柳、島台茶碗、ぶりぶり香合、 花びら餅があります。
結柳 (むすびやなぎ)
正月や初釜の床飾りで、掛柳とも言います。床の柳掛け釘にかけた青竹 の花入れから、長く柳の枝を垂らして生けます。柳は二、三本束ね、中 間で一つ輪にして結び、残りは長く垂らします。一陽来復を祝う心を 表したものです。
島台茶碗(しまだいちゃわん)
井戸形(浅く)に開き、内面に金銀の箔を置いた茶碗で、正月 などの縁起を祝う茶事に金と銀の茶碗を重ね茶碗として用いられます。
三都茶碗(さんとのちゃわん)
島台茶碗、楽・慶入の作 黒・赤・白の三椀で、玄々斎宗室がみやこ・ あづま・なにわと直銘したところからの称。
ぶりぶり香合
香合の一種。正月用の玩具の「ぶりぶり」から意匠されたもので、八角 形の胴にふくらみを持つ形のもの。有職風な彩色を施した陶磁器や塗物 等があり、正月に飾り香合として多く用いられる。
花びら餅
京都の名菓。古くは「お歯固め」の儀式などに用いられた菱はなびら を菓子化したもので、丸くのばした白餅に、小豆汁で赤く染めた 菱形にのばした餅を重ね、ゴボウを二本、味噌餡と共に包んだお菓子。 押鮎に見立てた物で、(鮎は年魚とも書き、古くより年始に用いられた) もともと宮中で用いられるものであり、裏千家の初釜のお菓子として明治 の頃から用いられています。
ある冊子に書かれていたのもあわせて紹介いたします。
「菱葩」(ひしはなびら)は宮中の御定式の御鏡餅で、大三宝に奉書が敷 かれ「ほなが」「ゆづり葉」を四方に重ね紅白の鏡餅をのせ、周囲に柿、 蜜柑、柑子、橘、萱、勝栗、四隅に橙、柚を交互に置き、鏡餅の上に大葩 十二枚、大菱十二枚をのせ、その上に昆布二枚重ね、「ほんだわら」二把 左右に垂らし、串柿二本のせて、砂金餅という巾着形の白餅に、伊勢エビ を水引に結びつけて、と言う立派なものである。
玄々斎宗匠が宮中で御献茶をされた折、頂かれた菱葩を後に模され考案さ れ、川端道喜菓子店に造らせたことに始まり、お家元の初釜の菓子として 出されるようになりました。

<筒茶碗>
厳寒時には、筒茶碗を用いたりいたします。
筒茶碗は冬期すなわち炉の季節の扱いです。
お客様に少しでも温かい感じを抱いていただく為の暖かさの演出でもあ り、お茶を点てて客にすすめる茶碗がほどよく温かくならなくれはいけ ません。筒茶碗はその為の扱いです。
この扱いには、楽茶碗などのように、手のした感触がむっくりとした土 焼の茶碗がふさわしく、まず点前にかかるまでに、水屋で、湯に入れて 充分に温めておき、持ち出す直前に、湯を捨て茶巾、茶筅、茶杓を仕組 みます。
点前では、茶筅通しをして湯を捨て、茶巾をとる時に、右手人差し指と 中指とではさむように持ち、茶碗内の底を「い」「り」と拭き、茶碗の 縁に茶巾をかけて、三回半回して拭き、茶巾を茶碗の縁にかけたままで、 右手で下に置き、茶巾を抜きとり、左手のひら上で元のようにたたんで から、釜の蓋の上に置きます。
<しぼり茶巾を用いた場合>
湯で絞った茶巾をそのまま茶碗に入れ、取り出す時には、右手人差し指 と中指で取り出して釜の蓋の上に置きます。
茶碗に湯を入れてから茶巾をたたみます。少しでも茶碗を温めておく工 夫です。筒茶碗の筒が深い場合は、少し斜めにするとお茶が点てやすい です。筒が細い場合は、柄杓の合の小さいものにしてもいいでしょう。 扱う時には胴を横からにぎるように持ってもいいです。



<釣釜>
三月は釣釜(つりがま)の季節です。
釣釜は、台目柱、中柱のある茶室には自在や鎖が柱と平行するのでふさわ しくありません。自在はごくわびたものなので、四畳半以下の小間に用い たほうがよいでしょう。
炭の組み方など変わりませんが、カンは釜にかけて、蔓がかかっているの で、炭斗に組む必要はありません。
天井から鎖で釜が吊り下げられますから五徳が不用になりますので、五徳 蓋置が用いられたりします。
釜を鎖叉は自在で天井から釣る場合、天井が高いと下部の垂れ先が短くな って、見にくいことがあります。このような時は、下部で継ぎ足しすると 、さらに不細工に見えるので、上部で継いだ方がいいでしょう。
釣り釜に用いる釜は、雲龍、車軸、または鶴首など細く長目の物がよいで しょう。
点前中、ゆらゆらしますので、柄杓を置く時に気をつけましょう。
五徳 ごとく
炉・風炉中に据えて釜をのせる器具。主に鉄製で土製のものもある。
下部の輪から三本の柱が立ち上がり、先端に爪が内側にのびている。
五徳蓋置
五徳形の蓋置き。隠家・火卓とも言う。
台子・袋棚にも用いられるが、普通は炉・風炉中に五徳を使用しない場合 、すなわち切掛風炉・透木風炉・釣釜に使う。
点前に用いる時は輪を上に、飾っておくときは輪を下にして扱う。
鉄製・唐銅・南鐐・陶磁などの物が多い。

<透木釜(すきぎがま)>
四月に入り、炉は今月でお名残惜しいですがお終いです。
裏千家では、四月は透木釜(すきぎがま)三月は釣り釜を使います。
表千家では、三月が透木釜、四月が釣り釜とお聞きしました。
だんだんと暖かくなりますので、少し火から釜をとうざける配慮です。
すなわち四月中旬以降、気候が余程温暖になって、炉中の炭火の見えるの が、少々暑苦しくなった頃の小期間いたします。
透木にあててかける釜の意味から命名されたと考えられる。
透木(すきぎ)は、敷木から転化した言葉で拍子木形の木片をいう。
平蜘蛛とか達磨とか百侘釜のように刃付のものを炉壇または風炉の肩へ覆 い冠せるようにかけるので総体平たい刃のついた釜を使用するので、火の おこりが悪くなり、それを防ぐために透木を用いる。
透木は、炉用、風炉用があり、いずれも大小があるが、普通炉用は長さ9 センチ幅20ミリ厚さ12ミリで、小さな拍子木のようなものをいう。
用材は利休好みが厚朴(ほお)、宗旦好みが桐、竺叟好みは桜、圓能斎好 みは梅で好んでいる。
多くが桐材で炉・風炉用がある。
透木の扱いは
透木を炉壇叉は風炉の肩の左右の縁に置き、これに釜の刃をのせます。
なお五徳は必要がないので、とりのぞいておきます。
炭手前は、本勝手の炭手前と変わりありません。
釜にカンをかけて、釜敷を出し、釜をあげた後、右手で右の炉壇の透木を 取り、打ちかえして左掌にのせ、ついで左の透木を取って、そのまま左掌 の右の方の透木に重ね、それを右手で重ねたまま持って、左手にもたせて カンの下座に置きます。
後は同様です。
釜を戻す時に、左手で透木を取り、炉正面に向きなおり、右手で二ついっ しょに打ちかえして、右手で上のほうを炉壇の右に置き、下の透木を打ち かえして左に置きます。
ふたたび左ななめに釜の方に回り、左手でカンを取り、釜にかけ、初めて 上げた位置まで引き寄せ、炉正面に向き直り、釜を炉にかけます。
透木の扱いは風炉の季節も行います。



<風炉点前>
風炉になりますと、お点前が少し変ります。ポイントだけを。
風炉・釜は正面左側で、水指は右側。
居前は正面で、客付は右ななめになります。
柄杓の扱いは申し上げましたが、お茶を入れた時は切り柄杓、水を扱った 時は引き柄杓。
本仕舞と、中仕舞いがあります。
普通の濃茶、薄茶点前は中仕舞い、仕舞う時お茶杓を帛紗で拭いた後茶碗 にふせて置き帛紗を左手ににぎり込んだまま、右手で茶碗の右横を持ち、 少し左の方に寄せ棗を右手で茶碗を、正面前に置きあわせします。
本仕舞いは、お茶杓の汚れを建水の上で払い、帛紗を腰につけ、棗、茶碗 を水指前に置き合わせます。4畳半以下の小間の時にいたします。 拝見の道具は客付きに向いて棗を拭いて膝の横あたりに出します。 建水を持ちかえる時、柄杓蓋置を持ってから、ひと膝勝手付きに向き、建 水を持ち、左足を立てたち上がり勝手付きに回って敷き合わせを左足でこ えて下がります。

<風炉点前での趣向>
初風炉では長板を使用する二つ置き(風炉釜・水指)の趣向が見られます。
台子の下板だけの板なので、湯返しをいたします。
板の上に蓋置を置きます。柄杓は左膝頭にながしておきますが、蓋置の上に 置く時は音をたてません。
水指の蓋は三手、つまみを取って、左横、右向こうを取って水指の左に 立てかけます。
竹蓋置は飾りませんが、竹蓋置に花押がある場合は飾ってもいいでしょう。
その時は柄杓蓋置は「ト」字飾りをします。トの字のように柄杓を縦に置き 手前に蓋置を置きます。
濃茶の場合、仕覆は板の所ではなく、建水の上座に置きます。
柄杓の扱いが、置柄杓(おきびしゃく)切柄杓(きりびしゃく)
引き柄杓(ひきびしゃく)をします。
これは、昔、弓を鳴らして魔よけをしたと言う故事から、弓の所作を取り 入れた作法です。
置柄杓は、湯を汲み終わったあと柄杓を釜の口に置く際、柄杓の中節のところを右手と人差し指とで柄の横から押さえるようにして置く。
切柄杓は、茶碗に茶を入れ、湯を汲んで必要なだけ入れ、残りを釜に戻し柄杓を釜の上に置く時、合を仰向けにして親指と人差し指の付け根に柄を預け、四本指を揃えてのばし、柄と直角に交わるようにする。
引柄杓は、水を釜や茶碗に入れ、再び釜の口に置く時の扱いで、五本の指を揃えて柄の切り止めまで、引いて柄を釜に置く。
柄杓(ひしゃく)について
差通し(さしとうし)と月形(つきがた)、がある。
差通しは、合(ごう、湯を汲む丸い部分)を柄が差し通った柄杓で、台子だいす)、長板の総飾りの時に用いる。
     杓立(しゃくたて)に飾るので飾り柄杓ともいう。
月形は、一般の点前に使うもので、風炉用と炉用がある。
 風炉用は、合が小ぶりのもので、柄の切止の身の方が削ってある。
 炉用は、合が大ぶりで、切止の皮目の方が削ってある。
「みそぎぞ なつのしるしなり」と、覚えたものです。 

<洗い茶巾>
水を入れた洗い茶巾を簡単に述べます。
水の面を見せて涼しさの演出をしています。
これは、極暑の扱いです。
ごく浅い平茶碗に、水を七分目ほど入れて、茶巾の端と端との対角線を取って二つに折り、その端を茶碗の右方に少し出し、その上に茶せんを仕組み、茶杓を普通にのせて置きます。
茶碗に水が入れてあるので、運び点前でも棗、茶碗と同時に運び出すことはしません。
茶碗だけを始めに運び、両手扱いで、仮置きします。
棗は右手の平にのせて、建水と一緒に運びます。
水が入っている間は、茶碗を両手扱いです。
点前中
棗、茶杓を清めてから、柄杓をかまえ、帛紗で釜の蓋を取り、帛紗を建水の下座に置き、柄杓を釜にあずけます。
両手で茶碗を膝前に置き、茶巾を上に引き上げます。その時は、ゆっくりと水の音が聞こえて、涼しさを感じさせるようにしましょう。
茶巾を半分に折り、ひとしぼりして建水の上でしっかりとしぼります。
広げて茶巾をたたみ、釜の蓋の上に置きます。湯を入れます。
水を捨ててからは、普通の平点前の要領です。

<蹲踞(つくばい)の心得>
つくばいは、手水鉢のことです。
お茶事の時に路地の石づたいに進むと、つくばいがあります。
そこで、前石の上で、しゃがみ、扇子を腰に差して、まず右手でつくばいの柄杓を取り、水をすくって右手をすすぎ、次に柄杓を左手に渡して、右手をすす ぎます。
いま一度すくい、左手に水を受けて、口をすすぎます。
(柄杓に口をつけない)
残った水を、静かに柄杓の柄を立てながら流して、柄杓の柄を清めます。
柄杓を元通りに直し、懐中のハンカチでぬぐいます。
神社での、手を清めるのも同様にされてよろしいでしょう。
決して、直接柄杓に口をつけて水を飲まないようにして下さい。
ちなみに、神社での礼拝の仕方は
ニ礼(にれい)ニ拍手(にはくしゅ)一礼(いちれい)
ニ礼(2回お辞儀をする)
ニ拍手(2回手をたたく)
一礼(もう一度お辞儀をする)
ニ拍手の後で、神に感謝いたします。
皆様は神社やお寺にお参りした時に、願い事をしてお賽銭をあげますか?
私は昔はそうしていましたが、ある友人が願い事はせずに、ここへ来れたこ とを感謝すべきだと言われ、正にその通りだと気づいてから感謝のみしてお ります。
先祖の墓参り時には家族をお守りくださいとここでは願い祈ります。
お寺では手をたたきません。

<名水点>
名水を茶の湯に使用することは、昔からさかんに行われていました。
京都では、醒ヶ井、利休井戸、宇治川三の間の水などは、昔から名水と して有名です。
名水点は、そのような水を汲んできて、茶の湯に用いるのですが客に名 水であることを示す為に、水指にシメ飾りをしておきます。
またすでにその水が釜に入れられている場合は、釜の蓋にこよりで封を したりしておきます。
水指は、新しい木地(きじ)の釣瓶(つるべ)を使用します。まず水で 十分に湿らせて置き、シメを張ります。
シメの張り方は、前後に二つ、両横に一つずつ幣をつけて、勝手付の向 こうの角で縄を結びます。
なお、名水点は、濃茶でするのがふさわしのです。
客の心得としては、茶を飲む前に水や白湯を所望して亭主の心入れを汲 みます。
シメ飾りをした釣瓶の前に茶入れを荘り、迎付けをします。茶碗、建水 を運び出し、柄杓を蓋置の上に引いて総礼します。
この時正客は、「お見受けしたしますと、名水をご心配いただいたよう でございますが、お水を頂戴いたしたいと思います。」と言った挨拶を します。
亭主はこれに受礼をして、いつものように茶入れ、茶杓を拭き、茶筅を 出し、茶碗を少し前に引き、茶巾を水指の蓋の釜付の方にのせてから、 水指の蓋を取ります。まず釜付のほうの向こうを、右手で少し前に押し 出し、両手で少し出た前方を取り、前に引き出すようにして開け、両手 で右かた客付のほうの蓋の上へ重ねて置きます。
柄杓を取り、水を汲んで茶碗に入れ、柄杓を蓋置の上に引き、水を客に すすめます。
正客は次礼して名水をいただき、次客に送り、連客一同喫み回します。
正客はころを見計らって名水の由来を聞き、亭主は居前のままで答えま す。茶碗が戻ると、これを取りこみ、総礼をします。
柄杓を取ってかまえ、釜の蓋を取り、湯を汲んで茶碗をすすぎ、湯を汲 み茶筅通しをします。以下普通の濃茶と変わりありません。
点前が終われば、水指は水屋に引いたほうがよろしい。
木地釣瓶の扱いは、名水点のように釣瓶にシメ飾りをしません。水指の 蓋の扱いは、名水点と同じです。
なお、釣瓶の蓋を閉める時は、開ける時と逆になり、水指を水屋に引か ずに、柄杓を荘る場合は、湯がえしをせずに、柄杓の合をふせて手の向 こうにかけ、蓋置とともに入の字に荘ります。



<葉蓋>
葉蓋の扱いは、水指の蓋の替わりに、木の葉を蓋とするので、 時期は夏がよいのです。この扱いは薄茶点前だけのものです。
この扱いは、裏千家十一世玄々斎の創案で、ある年の七夕の趣向の茶会 に、自分の好みの末広籠の花入れの受け筒に梶(かじ)の葉を蓋して 使用したのが始まりになります。
末広籠の受け筒と言うのは、黒塗りの桧の曲に、切箔を散らしたもので すが、陶磁器の水指でもさしつかえはありません
しかしこの扱いは、運びで、木の葉の蓋にしますから、大きな水指は使 用できません。
蓋にする葉は、梶の葉、ぶどう、桐、蓮、里いも、蕗などの大きな葉が よいのですが、毒素や悪臭のある葉、汁の出る葉などは用いません。
適当な葉をよく洗い、表を上向きに、葉の軸が自分の前にくるようにし て、水指の上に置きます。置きやすいからと、葉をうつ向けに置くのは いけません。
その時の催しの趣向にふさわしいものを使用するといいでしょう。
たとえば七夕の趣向なら、梶の葉、追悼会などの仏事の趣向なら蓮の葉 等を使用すると趣があります。芋の葉などの時は、わざと葉の上に露を ためておくと、いかにも涼しそうに感じます。この場合、露をこぼさな いよう、まず両手で葉を取り、建水へ露をこぼして、その後で、葉を折 ります。
葉蓋をした水指を建付けに置いて総礼し、水指を運び出し棗、茶碗を水 指前の置き合わせ、以下普通運び薄茶の点前と同様です。
水指の蓋を取るとき、葉蓋ですから、まず右手で蓋前を取り、左手を添 えて二つに折り、茎が左勝手付きに向くように横にします。それを、幾 つという定めはありませんが、葉の大きさによって、三つか四つに折っ て、茎の端をその折ったところに差します。これは折った葉が開かない ようにするためです。それを、左手で建水の中に入れます。以下同様です。
終りの柄杓を取って釜に水をさし、柄杓をかまえて釜の蓋を閉めると、 正客から拝見を請われます。(通常は水指の蓋を閉めてから拝見ですが) 柄杓をかまえたまま軽く一礼して、柄杓を蓋置の上に引かずに、すぐに 建水にあずけ、蓋置を建水の後ろに置いて、いつものように棗、茶杓を 拝見に出します。

<中置(なかおき)>
中置の点前は十月だけです。
普通は、左端から風炉、水指と置きますが、風炉を点前畳中央に置き ますので、水指は風炉敷板左前斜めに座って、水指を敷板半がかり、 畳の左縁と敷板の中間に置きます。
ですから、大きいのではなく、細長い水指を使用します。
棗とお茶碗は、元の水指前に置く位置に置き合わせします。
蓋置は、水指正面に置き、柄杓の柄は、膝頭中央にきます。
柄杓を釜に置くと、真正面になりますが、こころもち左よりに置くと、 茶筅通しが、しやすいです。
敷板に大板や中板などを用いたりします。
大板の場合、板の手前、左に蓋置き、横まっすぐに柄杓を置きます。
飾る時は柄杓と蓋置きをとじ飾りします。
即ち、大板の左側に縦まっすぐに柄杓を置き、柄杓手前右にカタカナの トの字のように飾ります。
中置点前の時の諸道具は、大体侘びた趣向でしますので、風炉も鉢の鉄 のかけた破風炉とか、ときには大摺鉢に藁灰等を入れたりして使用する のも面白いものです。

<名残の月>
十月は名残の月でもあります。
半年にわたって親しんだ風炉とも今月限り。
名残の茶事が行われるのもこの時期、十月中頃から十一月始め。
残茶・余波の催とも言います。
去年の口切から使い続けてきたお茶が、風炉の終わりの時期になると 残り少なくなるため、茶そのものに名残を惜しむ侘びた茶事です。
また、お茶だけでなく、やがて深まる秋と共に去りいくものへの名残が つのります。
花は、残花と言って、たくさんの花を奇数入れます。
欠風炉(かきぶろ)
鉄風炉の甑や肩の一部が欠けてなくなったものや、割れを継いだもの、 破れ風炉(やれふろ)・やつれ風炉とも言って、この時に使います。
欠け茶碗
欠けや割れの入った茶碗に繕いを施した物など使います。



<五行棚 (ごぎょうだな)>
小棚は水指を置くものが多いなか、十月の風炉の中置の点前で、風炉を おさめる棚として玄々斎が好まれた物。
風炉は土風炉を使う約束として、焼杉の木目洗出しの天板と地板の間に、 木(竹)の柱、炭の火、風炉の土、釜の金、湯の水がおさまっていること から、五行棚と名づけられた。
竹の三本柱は、客付側は二節、勝手付側は三節、向こう側は一節で、易学 には客は陰(いん)、主が陽(よう)とあるので、客付を陰の数である偶 数にする。
天地乾坤(陰陽)と五行をもって陰陽五行を体現する姿である。
五行棚を中置、十月に用いるのは、十月ともなれば寒さを感じる頃になり、 お客様の方へ火を近づける意味もあるます。
陰陽五行からの説明によると、風炉の定坐は陽のに位し、炉も陽位である ところから、点前畳の中央に据えるのは陽から陽へ移る中間の位置となる。
十月名残の月は亥(い、いのしし)月に当り、極陰の月になればと考えら れる。
上記のように説明が書かれています。
陰陽五行は何かと、問われれば、それは奥深くつきないでしょうから簡単 にさわりだけを書きます。
中国の戦国時代において、陰陽説と五行説と呼ばれる中国古代哲学が流行 し、漢代に至って五行説は陰陽説と同化していった。
陰陽説は生命の根源であり、宇宙の活力になるものは「気」であり、それ は陰と陽からなり、宇宙の万物は陰と陽の二気によって形成されているた め、自然界の秩序は保たれている。
人間生活にとっては、五行という木火土金水(もくかどごんすい)の五元 素が最も重要であり、宇宙のあらゆる事象は五行の五元素の働きによる。
木は火を生じ、火は土を生じ、土金を生じ、金は水を生じて、宇宙は変化 、循環し、めぐっている。
そして陰陽五行説は十干十二支と結びつき、さらに天文、気象、中国暦や 易、八卦などへと変遷していった。
言葉だけなら皆様もお聞きになったことがおありでしょう。
そんな哲学的な、又禅精神も取り入れているのが茶道なのです。
おいしいお菓子やお茶を飲んでいるだけではない興味の尽きない道であり、 そこが私達を引き付ける魅力だと思えます。
四角い棚に柄杓を飾る時は、ごうを上向けて、丸卓の時はうつむけて等は 四角は陰、上向きごうは丸く陽を表し、丸棚は陽で、ごうをうつむけるは 角を見せているので陰となり、このようにして陰陽を表しています。
そう説明されれば、なるほどと、うなづけるものがありますね。

<開炉(かいろ)>
風炉は一年中できますが、炉は十一月から四月までです。
炉を開き、同じ頃に口切りの茶事、茶を詰めた茶壷の口を開けて、 その茶を用いて茶事をします。
茶家にとって、新春を迎えると同様のものです。一陽来復(いちよう らいふく)、新しい年の最初の行事として茶壷の口切り、祝うのです。
茶人は炉を開きます。
十月末か、十一月始めの亥の日(いのひ、いのししのひ)に炉を開きます。
この日は、火事がおこり難いという言い伝えからです。
犬のお産が軽いので、戌(いぬ)の日に腹帯をするのと同じです。
申(さる)の日は火がおこるので、最も嫌われます。
お茶の世界でのお正月のようなものですから、お餅をついていのこ餅や おぜんざいをお出ししたりもします。
準備する上で注意すべきことは、
竹の蓋置を使用するときは節が中ほどにある炉用を使用します。
柄杓も炉用で、柄の切止めが皮の方にあるものを使います。
口切(くちきり)
茶壷の口を切ること。新茶の葉茶のまま詰茶した壷は口と桐材の盛蓋 とに封緘紙を巻いて封印し、上醍醐、のちには愛宕山に登せて暑気を すごし、涼気至って茶家に渡り口切を迎えるのである。
なお、将軍家などでは夏の口切(夏切)が行われた。
口切の茶事
茶事の一種。口切をし、茶臼で葉茶を挽き、その抹茶を客に点てて出 す茶事を言う。
詰茶の点初め式であり、正月の点て初め以上に重事である。
開炉の時季とほぼ同じく、九月から十一月初め(旧暦)に行われる。
口切の茶事には、内(ない)口切と口切の二種類があり、内口切は 茶師がはじめて封印を切って壷から新茶を取り出してする茶事のこと で、一個の壷で一度しか行えないので、厳粛な祝儀である。
この内口切りを行ったあと亭主の印で封じられて行われる茶事を単に 口切と称す。この茶事は二度、三度催うされてもよい。
私は、この季節が一番お茶らしいと思います。
先生の説明によりますと、
お茶やさんが、始めに内内で、口切りをした後、亭主の元に茶壷を届け ます。その時に昔は屋敷内のと言うか、地元で取れた栗や柿をお土産に 持参されるそうで、それもお菓子の時に一緒に出されたそうです。
茶事の挨拶の後、茶壷の口切りがあり、客は壷の拝見をいたします。
その時、壷を持つ時は水指を持つようにぺったりとは持たないように指 を立てるようにして正客は次客の方へ、次客以後は正客の方へ回して拝 見します。
その後、水屋で葉茶を臼で挽きます。その音を聞きながら懐石をいただく。
なんと、風情のある事でしょう。
その後、挽きたてのお茶でお濃茶、お薄をいただくとなります。
客の順番で、一番は正客、最後はお詰めと言いますが、それは、お茶や さんが席中で最後の客になっていたのが、お詰めになったと言われます。

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